2024.01.07

コラム

墓じまいで災いは起こる?知っておきたい進め方と気を付けること

「年齢や体力の関係でお墓の維持が難しくなった」「お墓の後継者がいない」といった理由で墓じまいを検討する人が増えています。

一方で、墓じまいによって災いが起こるのではないか、墓じまいが原因で体調不良に陥るのではないか、と不安を抱く人も少なくありません。

本記事では、墓じまいによる災いの真偽、墓じまいの進め方や注意すべきポイントについて解説します。

墓じまいとは

墓じまいとは、お墓の墓石を解体・撤去し、墓地を更地にして使用権を管理者に返還することです。

墓じまいでは、取り出したご遺骨を次のような方法で供養する必要があります。

・ご遺骨を別のお墓に移す(一般墓、永代供養墓、納骨堂など)
・散骨(海洋散骨、宇宙散骨など)
・手元供養

近年では核家族化や少子高齢化、ライフスタイルの変化に伴い、お墓の維持が困難になり、墓じまいを選択する人が増えています。

⇛墓じまいの後の供養方法やメリット・デメリットについてこちらの記事で詳しく解説しています

墓じまいで災いが起こるのか

墓じまいを検討中の方のなかには、「墓じまいで災いが起こった」という体験談を見聞きし、その真偽を明らかにしたい方もいることでしょう。

結論を言うと、墓じまいが原因で災いが起こるというのは根拠のない迷信です。

墓じまいをすると不幸や体調不良になる?

墓じまいが不幸や体調不良を引き起こすというのは、よくある迷信です。科学的にも統計的にもそのような根拠はありません。

墓じまいは、ご先祖様を供養するための手段です。そのため、墓じまいという行為がご先祖様を怒らせることにはなりません。

墓じまいを検討している方は、迷信に惑わされず冷静に判断しましょう。

墓じまいをすると霊障や災いが起こる?

墓じまいが霊障や災いを引き起こすという考えは、宗教的にも科学的にも根拠がありません。

仏教では、故人が祟るという教えは存在しません。また、遺骨やお墓への執着は迷いとされています。

そのため、墓じまいをしてもご先祖様が祟ったり、災いが起こったりすることはありません。

お墓の維持が難しい場合や後継者がいない場合は、早い段階で墓じまいを行うことが推奨されます。

墓じまいは感謝の気持ちと敬意を込めて行うもの

「災いが起こる」「体調不良になる」「不幸になる」という墓じまいに関する迷信は、根拠がありません。

墓じまいはお墓を粗末にする行為ではなく、故人やご先祖様を供養するための手段です。

むしろ墓じまいは、故人やご先祖様への感謝と敬意を込めて行うことで、故人やご先祖様との絆を深め、より良い関係を築くための行為といえます。

墓じまいせずお墓を放置するほうが災いのもと

墓じまいによる災いを恐れてお墓を放置することは、故人やご先祖様に対して失礼な行為です。

そのため、管理が行き届かないお墓がある場合は墓じまいをして、新たな供養の場を用意する必要があります。

墓じまいを無視するとお墓が強制撤去されることも

お墓の管理費を長期間滞納し、墓地管理者からの催促を無視し続けると、最悪の場合、お墓が無縁仏として強制的に撤去されることがあります。その場合、撤去費用がお墓の所有者に請求される可能性もあります。

また、無縁仏となったご遺骨は、他の無縁仏と一緒に合祀されるのが一般的です。合祀されたご遺骨は、原則として二度と取り出せません。

このように墓じまいを無視すると、お墓の撤去費用を負担するリスクや、故人のご遺骨を永遠に取り出せなくなるリスクが伴います。

⇛墓じまいを無視した場合のトラブルについてはこちらの記事で詳しく解説しています

墓石が劣化する

墓じまいを放置すると、雨水や地震の影響で墓石が倒れるリスクがあります。墓石が倒れると、周囲に被害を及ぼすだけでなく、故人やご先祖様のご遺骨が損傷することも考えられます。

また、将来的に事情が明らかでない墓石が見つかった場合、お祓いが必要になる可能性もゼロではありません。このようなお祓いには費用が発生するため、費用負担のリスクが生じます。

故人や家族との絆が薄れる

お墓を長期間放置すると、自身に起こるトラブルを「お墓を粗末にしているからだ」と感じる方が多く見受けられます。また、荒れ果てたお墓を見た親族が「ご先祖様への不敬だ」と考えたり、ストレスを抱えたりすることも少なくありません。

お墓や供養方法に対する価値観は人それぞれ異なりますが、墓じまいの放置が家族間の関係を悪化させるきっかけになることもあります。

墓じまいにおける事前相談の重要性

墓じまいでは、親族や菩提寺など多くの関係者が関わります。事前相談を怠ることは、さまざまなトラブルの原因になり得ます。

具体的には、以下のトラブルが考えられます。

・親族間のトラブル
・菩提寺とのトラブル
・石材店とのトラブル

それぞれ詳しく見ていきましょう。

⇛墓じまいのトラブル事例と解決策についてはこちらの記事で詳しく解説しています

親族間のトラブル

墓じまいに伴う親族間のトラブルは、以下の3つの事例が一般的です。

・費用負担に関する問題
・改葬先に対する不満
・墓じまい自体への反対

改葬とは、お墓から取り出したご遺骨を、一般墓や永代供養墓など別のお墓に移すことです。

墓じまいでは、ご先祖様への想いやお墓に対する価値観の相違から、親族間でトラブルが生じることがあります。

菩提寺とのトラブル

墓じまいにより、それまでお世話になっていた菩提寺から離檀する場合、離檀をめぐるトラブルが生じることがあります。離檀とは、檀家を辞めることです。

菩提寺とのトラブルには、以下のような事例が考えられます。

・未納の管理費の請求
・改葬許可を得られない
・高額な離檀料の請求
・撤去工事や遺骨の引き渡しの拒否

高額な離檀料の請求は稀ですが、事前相談を怠ると菩提寺から不信感を持たれ、墓じまいがスムーズに進まないことがあります。

参考:実家の「墓じまい」したいのに 寺が拒否、離檀料300万円請求も|朝日新聞

石材店とのトラブル

墓じまいでは、墓石の解体撤去を石材店に依頼する必要があります。

石材店との間で起こりやすいトラブルは、主に以下の3つです。

・業者選びができない
・高額な撤去費用の請求
・ずさんな工事や不法投棄

一部の不適切な業者による墓石破片の不法投棄などもあるため、選択時の注意が必要です。

墓じまいにおける災いやトラブルを回避するために気を付けること

墓じまいに関連する災いやトラブルを回避するための注意点を紹介します。

親族間で十分に話し合う

墓じまいに関する親族間のトラブル、特に費用負担や改葬先の選定に関する問題は、事前の話し合いと合意により防ぐことが可能です。

親族や遺族に墓じまいの必要性をしっかりと伝え、全員が納得するまで話し合うようにしましょう。

お墓の管理者への事前相談

これまでお墓を管理していた菩提寺に対して、突然「墓じまいをしたい」と伝えると、不快感や不信感を引き起こすことがあります。

高額な離檀料の請求は稀ですが、トラブルを避けるためにも、墓じまいを検討していることや必要となった背景などを、事前に菩提寺へ相談しておきましょう。

信頼できる石材店に依頼する

お墓の撤去工事費用は、墓石のサイズや墓地の区画によって変動し、高額になる可能性があります。また、地域や施工方法によっても費用は異なります。

高額な撤去費用や追加費用の請求、ずさんな工事といったトラブルを避けるために、信頼性の高い石材店を選ぶことが大切です。

複数の石材店から見積もりを取得し、費用やサービス内容を比較検討して最適な業者を選びましょう。

墓じまいの手順と進め方

墓じまいをスムーズに進めるためには、一般的な手順と進め方をあらかじめ理解しておくことが重要です。適切な事前準備を行うことで、予期せぬトラブルを防げます。

一般的な墓じまいの流れは、次のとおりです。

ステップ1.親族の同意を得る
ステップ2.お墓の現状を確認する
ステップ3.墓じまいを申し入れる
ステップ4.新たな納骨先を決める
ステップ5.墓じまいを依頼する
ステップ6.改葬許可証を受け取る
ステップ7.ご遺骨を取り出す
ステップ8.墓地を管理者に返還する

ひとつずつ見ていきましょう。

ステップ1.親族の同意を得る

墓じまいを始める際、最初にすべきことは、お墓やご遺骨に関係する親族から同意を得ることです。

お墓に対する考え方は多様ですが、「代々受け継ぐべき」と考える人もいます。親族の同意なしに墓じまいを進めると、トラブルにつながる可能性があります。

トラブルを避けるためにも、墓じまいの理由や墓じまい後の予定を詳しく説明し、親族全員の理解と同意を得ましょう。

なお、関係者全員を集めてまとめて話すよりも、個別に話すほうが理解を得られやすいと言われています。

ステップ2.お墓の現状を確認する

次に、墓じまいを予定しているお墓の状態を確認します。チェック項目は次の3点です。

①お墓に何柱のご遺骨が入っているか
②お墓の大きさや面積
③土葬のご遺体の有無

これらの情報は、墓石の解体費用やご遺骨の改葬費用を計算するうえで重要です。墓じまいを円滑に進められるよう、事前にお墓の管理者や運営者に確認しておきましょう。

ステップ3.墓じまいを申し入れる

親族の同意を得てお墓の現状確認が済んだら、お墓の管理者に墓じまいを申し入れます。

申し入れの際は、伝え方に注意が必要です。まずは「相談」という形で墓じまいについて話を進め、墓じまいを検討した理由や事情を丁寧に説明しましょう。

ステップ4.新たな納骨先を決める

次に、墓じまいで取り出したご遺骨の新たな納骨先を決定します。

選択肢としては、別の一般墓や永代供養墓への「改葬」、海や山への「散骨」などが考えられます。

「お墓の後継者がいない」「遠方でお墓参りが困難」という場合は、お墓を持たない散骨や、永代供養墓への改葬がおすすめです。

新たな納骨先を決めるときは、親族の意向を尊重するよう心がけましょう。

ステップ5.墓じまいを依頼する

墓じまいでは、墓石の撤去や解体、墓地の整地など原状回復をしたうえで、お墓の使用権を管理者に返還する必要があります。しかし、これらの作業を個人で行うのは大変です。

スムーズな墓じまいを実現したい場合は、専門業者への相談がおすすめです。経験豊富な業者であれば、費用の相場、進め方、手順などをわかりやすく説明してくれます。

ステップ6.改葬許可証を受け取る

ご遺骨を別のお墓に移す際には「改葬許可証」が必要です。改葬許可証は、現在のお墓がある地域の自治体で申請し、発行してもらいます。

一般的に、申請には以下の書類が必要です。

①自治体窓口から入手した「改葬許可申請書」
②現在のお墓の管理者が発行する「埋葬証明書」
③新しいお墓の管理者が発行する「受入証明書」

⇛墓じまいの行政手続きの流れについてはこちらの記事で詳しく解説しています

ステップ7.ご遺骨を取り出す

お墓を閉じてご遺骨を取り出すときは、「魂抜き(閉眼供養)」を行います。「魂抜き(閉眼供養)」とは、お墓に宿っているご先祖様や故人の魂を抜き取るための儀式です。

閉眼供養を無事に終えたら、納骨室(カロート)からご遺骨を取り出します。

ステップ8.墓地を管理者に返還する

ご遺骨の取り出しと、石材店や代行業者によるお墓の原状回復工事が完了したら、お墓の区画使用権を管理者に返還します。

ご遺骨が納められていたお墓のスペースは、寺院や霊園などの管理者から区画を借りているものであり、所有権を得ていたわけではありません。

なお、別の一般墓や永代供養墓に改葬する場合は、僧侶に依頼し、新たな納骨先で「魂入れ(開眼供養)」を行います。「魂入れ(開眼供養)」とは、新しいお墓にご先祖様や故人の魂を入れるための儀式です。

これら一連の手続きが完了すれば、墓じまいは終了です。

墓じまいはプロの代行業者に依頼するのがおすすめ

墓じまいは、親族や管理者との話し合い、行政手続き、墓石の撤去や解体など、さまざまな手続きが発生します。これらの作業を個人で行うには負担が大きく、費用もかかるため、専門業者への依頼がおすすめです。

墓じまいにかかる費用は、場所や墓石の種類などによって異なり、東京では約40万円が相場とされています。また、必要な書類は役所や霊園によっても異なります。

「お墓の引っ越し&墓じまいくん」はこれらの手続きを代行しており、全国対応可能です。親族や管理者との話し合いのお手伝いも含め、トラブルのない墓じまいをトータルサポートします。

墓じまいを検討している方は、ぜひプロの代行業者に相談してみてください。

⇛東京都の墓じまいについてはこちらからお気軽にご相談ください

まとめ

本記事では、墓じまいが災いを引き起こすかどうか、墓じまいの進め方や注意点について解説しました。

墓じまいが引き起こす「災い」とは、体調不良や不幸ではなく、親族や菩提寺などとの間で起こるトラブルのことを指します。体験談として見聞きする根拠のない災いの話は、よくある迷信に過ぎません。

しかし、墓じまいを個人で進めると、肉体的・精神的な負担が大きくなり、場合によっては体調を崩すリスクもあります。そのため、墓じまいを円滑に進めるためにも、プロの代行業者への依頼がおすすめです。

「お墓の引っ越し&墓じまいくん」は、東証プライム上場・株式会社鎌倉新書のグループ会社である株式会社ハウスボートクラブが運営する、お墓の引っ越し・墓じまい専門サービスです。

墓じまいに関するさまざまな悩みに対応し、一連の作業をトータルサポートします。墓じまいをご検討中の方は、まずは気軽にお問い合わせください。

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