2024.04.26
墓じまいの費用が払えない?負担を減らす方法、対策や補助金を紹介
「墓じまいにはどのくらい費用がかかるのだろう?」
「もし費用が払えなかったらどうしよう?」
知識不足の状態で墓じまいを進めると、予想外の出費や後悔を招く可能性があります。
本記事では、墓じまいの費用相場や、支払いが困難な場合の対策など、円満に墓じまいを行うための情報をわかりやすく解説します。
終活中の方や墓じまいを計画している方は、ぜひ参考にしてください。
墓じまいの費用が払えない主な理由は「改葬費用」
墓じまいとは、遺骨を取り出し、お墓を撤去することです。
墓じまいでは、墓石の撤去工事や閉眼供養のお布施などで費用が発生します。なかでも、特に高額になりがちなのが改葬費用です。
改葬とは、取り出した遺骨を新たに別の場所に納骨することを意味します。
墓じまいでは、遺骨の新たな納骨先をどこにするかによって、全体の費用が高くも安くもなることを覚えておきましょう。
墓じまいの費用相場
一般的な墓じまいの費用相場は30万円〜300万円です。
墓じまいでは、墓石の撤去、行政手続き、改葬、閉眼供養など、多岐にわたる作業が必要になります。これらの作業にかかる費用はさまざまな要因によって変動するため、金額の幅も大きくなりやすい傾向にあります。
ここからは、具体的にどのような費用がかかるのか見ていきましょう。
墓石の撤去費用
墓じまいには、墓石の撤去が必須です。この作業では、墓石の解体や撤去、墓地区画の整地作業などに対して費用が発生します。
墓石撤去の費用相場は、1㎡あたり約10万円です。ただし、地域や撤去方法によって費用は変動するため、詳しくは依頼先の業者に確認する必要があります。
閉眼供養のお布施代
お墓から遺骨を取り出す際には、お墓に宿る故人やご先祖様たちの魂を抜き取るための儀式として「閉眼供養」を行う必要があります。
一般的に閉眼供養では、読経してくれた僧侶に対してお布施を渡します。寺院や地域により異なりますが、お布施代の相場は3万円から5万円です。
離檀料
寺院が管理するお墓では、離檀料が発生することがあります。離檀とは、檀家を辞めることを意味し、菩提寺との関係を終了させるものです。
離檀料を請求されることは一般的に少ないものの、なかには数百万円の離檀料を請求されたケースも存在します。
参考:実家の「墓じまい」したいのに 寺が拒否、離檀料300万円請求も|朝日新聞
行政手続き費用
墓じまいでは、自治体やお墓の管理者などから「改葬許可証」や「埋葬証明書」などの必要書類を交付してもらいます。
これらの手続きの費用は、多くの場合無料です。ただし、一部の自治体では数百円程度の発行手数料が求められることもあります。
新たな納骨先を用意する費用
墓じまいで最も高額な傾向にあるのが、新たな納骨先を用意するための改葬費用です。
一般的に、改葬費用の相場は5万円〜250万円と言われています。金額の幅が大きい理由は、供養方法によって費用に差が生じるためです。
各供養方法の費用相場は、次のとおりです。
・永代供養墓:5万円〜150万円
・手元供養:数百円~50万円
・一般墓:80万円~250万円
・納骨堂:10万円〜150万円
・樹木葬:20万円〜80万円
・散骨:5万円〜70万円
開眼供養のお布施代
遺骨を新しいお墓に納める場合、僧侶を招き、お墓に故人の魂を入れるための儀式として「開眼供養」を行います。
「開眼供養」では、読経してくれた僧侶に対してお布施を渡します。閉眼供養同様、寺院や地域によって異なりますが、お布施代の相場は3万円から10万円です。
墓じまいの費用が払えない場合の対策
「墓じまいの費用が払えないから」という理由で墓じまいを先延ばしすると、お墓は無縁墓・無縁仏となり、強制撤去される可能性があります。さらに、その撤去費用を請求されることもあります。
近年は墓じまいを希望する人が増えている一方で、費用面で不安を感じる方も少なくありません。
ここからは、経済的な理由で墓じまいの費用が払えない場合の対策を紹介します。
対策は、次の5つです。
・家族や親族に相談する
・自治体の補助金を活用する
・分割払いやメモリアルローンを活用する
・費用を抑えられる石材店に依頼する
・費用を抑えられる改葬方法を選ぶ
ひとつずつ見ていきましょう。
家族や親族に相談する
費用が心配な場合は、家族や親族に対して「墓じまいに関わる費用を分担できないか」と相談し、協力を求めましょう。
墓じまいに必要な費用は多岐にわたり、一人ですべてを負担するのは経済的に大きな負担です。
「お墓の維持管理が難しい」「お墓の後継者がいない」といった墓じまいを検討するに至った理由と、故人を供養したい気持ちの両方を家族に伝えることで、理解と協力を得やすくなります。
自治体の補助金を活用する
墓じまいに対して補助金を支給している自治体もあります。例えば千葉県市川市では、墓地使用料の返還や原状回復費用の助成など、一般墓地の返還を促進する制度が設けられています。
また、補助金制度がなくても、墓じまいのサポートや支援策を用意している自治体も存在します。例えば岡山県玉野市では、玉野市霊園の使用者が霊地を返還する場合、霊地の既納使用料を最大100%返還する制度があります。
「墓じまいの負担を少しでも軽減したい」という場合は、自治体のホームページや窓口などで情報収集してみましょう。
⇛墓じまいの補助金制度がある自治体についてはこちらの記事で詳しく解説しています
分割払いやメモリアルローンを活用する
墓じまいの費用に悩んでいる場合は、分割払いやメモリアルローンを活用するのもおすすめです。分割払いであれば資金計画を立てやすく、月々の支払い負担を軽減できます。
メモリアルローンは、葬儀や墓じまいといった葬祭関連の費用に特化したローンです。高齢でも審査に通りやすい傾向があり、金利条件も比較的有利です。
メモリアルローンは、霊園や石材店、銀行などで取り扱っています。滞納すると債務整理が求められる可能性もあるため、申し込みにあたっては、用途や予算計画をしっかりと検討しましょう。
費用を抑えられる業者に依頼する
墓じまいでは、墓石の撤去や解体を業者に依頼します。一般的に、墓石撤去の費用相場は1㎡あたり約10万円です。ただし、実際にかかる費用は地域や業者の施工方法によって大きく異なります。
悪質な業者に依頼してしまうと、墓石を不法投棄されるリスクや、相場よりも高額な費用を請求される可能性があります。
複数の業者から見積もりを取り、費用やサービス内容を比較検討したうえで契約することが重要です。
費用を抑えられる改葬方法を選ぶ
新しい納骨先、すなわち改葬方法の選択次第でも、墓じまいにかかる費用は抑えられます。
例えば、新たに一般墓への改葬を選択すると、費用は150万円を超える場合があります。一方、手元供養や散骨といったお墓を持たない改葬方法を選べば、費用を数万円程度に抑えることが可能です。
また、お墓は墓石だけでなく、墓地区画の広さによって費用が高くなるものです。樹木葬や納骨堂のように必要なスペースが小さく済む供養方法を選ぶことで、経済的な負担を軽減できるでしょう。
墓じまいの費用を抑える方法
「墓じまいの費用が払えないから」という理由で墓じまいを放置することは、故人やご先祖様たちに対する敬意を欠くことにつながります。
ここでは、経済的な負担を軽減しつつ、故人やご先祖様への敬意を払いながら墓じまいを行う方法を紹介します。
墓じまい代行業者に依頼する
墓石の撤去から改葬先の手配まで、一連の作業を代行してくれる墓じまい業者に依頼すると、個人で行うよりも労力はかからず、費用面においても安く済ませられるケースがあります。
⇛墓じまい代行業者の選び方やメリットについてはこちらの記事で詳しく解説しています
墓じまいパックを活用する
墓じまい希望者の増加を背景に、墓石の撤去や遺骨の取り出し、改葬までをセットで行う「墓じまいパック」を提供する業者も存在します。
費用を抑えられるだけでなく、墓じまいに必要な手続きをまとめて依頼できるため、時間と労力を大きく節約することが可能です。
「墓じまい後にお墓の維持管理で悩みたくない」という場合は、散骨や永代供養を含む「墓じまいパック」の利用を検討してみましょう。
⇛「墓じまいパック」にご興味のある方や墓じまいをご検討中の方はこちらをご覧ください
改葬方法を散骨や手元供養にする
再度の説明になりますが、遺骨を取り出した後の納骨先によって、墓じまいにかかる費用は大きく変わります。
遺骨を海や山に撒く散骨や、遺骨をアクセサリーやミニ骨壺に入れる手元供養であれば、お墓を新たに購入する必要がないため、費用を抑えつつ、将来的なお墓の管理からも解放されます。
「何かしらの形でお参りして、手を合わせたい」という家族や親族がいる場合は、納骨堂や樹木葬のような方法もおすすめです。
まとめ
本記事では、墓じまいの費用相場や、支払いが難しい場合の対策を紹介しました。
費用を抑えながら時間と労力をかけずに墓じまいを進めるためには、信頼と実績のある墓じまい代行業者への依頼がおすすめです。
「お墓の引っ越し&墓じまいくん」は、東証プライム上場・株式会社鎌倉新書のグループ会社である株式会社ハウスボートクラブが運営する、お墓の引っ越し・墓じまい専門サービスです。
墓じまいに関するさまざまな悩みに対応し、一連の作業をトータルサポートします。墓じまいからお墓の引っ越しまでを行う「墓じまいパック」もご用意しているので、ぜひお問い合わせください。
【参考】
CONTACT
お見積り・ご相談は無料まずはお気軽にご連絡ください