2023.05.30

コラム

プロが指南: 墓じまいで起こりうるトラブルとその解決策

お墓はあるが、後継ぎがいない

後継ぎはいるがお墓を継ぐ気がない

田舎にお墓を残してある。等々

今あるお墓をかたづける事を最近は「墓じまいする」と言われております。

お墓にご遺骨が入っているのならばその遺骨をどこに持って行くのか

例えば、その墓地内にある永代供養墓に入れてもらう。

ご遺骨をご自宅近くのお墓に引っ越しをする。

ご遺骨を海洋散骨する。等々

お墓にご遺骨が入っているようであればその遺骨の行先を決めなくてはなりません。

まず何から始めればいいのか・・・

インターネットを見ても何が何だかわからない・・・

そんな言葉をよく聞きますし、この道を専門で行っている私どもにもわかりづらい。

そんな墓じまいを少しでもわかりやすく説明させて頂きたいと思います。

墓じまいをしようと決意を決める

↓↓

今入ってるご遺骨をどうするか悩む

そこで供養してもらう?(今あるお墓に永代供養してもらう?)
どちらかに移す?(永代供養墓?海洋散骨?樹木葬?納骨堂?一般墓?)

恐らく今後の費用負担を考えてどちらかに移す選択をされると思います。

↓↓

遺骨の証明書を作る=改葬許可書を作る

お墓のある市町村役場から改葬許可申請書を貰って改葬対象者の情報を記入する。(ほとんどの役所はダウンロードや郵送対応してくれます。行かなくても大丈夫です。)

新しいお墓から受け入れ証明をもらう。

今あるお墓の管理者から埋葬証明書を貰う(基本的には改葬許可申請書に記入欄があります。)

(寺院墓地は寺院の住職に、共同墓地は自治会長などに、霊園の場合は管理事務所に相談、誰にもらえばいいかは役所の職員さんがしっかり教えてくれますのでご安心を)

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離檀料の話は一切せずにお先祖を移したいとお墓の管理者に告げる

↓↓

閉眼法要(お墓の魂抜き)をやってもらう。

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お骨を取り出し新しい受け入れ先に届ける(郵送もできます。)

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お墓を更地に戻し返還する。

といった流れになります。

書類的な流れは割と簡単です。お寺さんの交渉は、ネットを信じずにプロに相談してからをお勧めします。話し方次第で大変になる事も多いです。

墓じまいのトラブルってあるの?

ご遺骨の受け入れ先とのトラブル、お墓を引き上げるお寺さんとのトラブル、親族間のトラブル、石材店とのトラブル、墓地管理者とのトラブルなど実際にあったトラブルをいくつか事例で上げさせていただきます。

【事例1】

墓じまいによるご遺骨の受け入れ先にその寺院内にある永代供養墓にと思っていたが・・・

子供たちの将来的な負担も考えて永代供養墓に入れてもらった。私たちは私たち、子供たちは子供たち、でもご先祖の事まではせめて私たちで清算したいと墓じまいを考えた。ずっと故郷で過ごしていたご先祖を東京に連れて来るのも忍びないと、お墓のあったお寺さんの中にある永代供養墓に移していただきたいと相談をした。実際に入っていたご遺骨は5つ。お寺さんにその話をしたら、江戸時代からの過去帳を引っ張り出してきて「お宅のご先祖は全部で18人いるよ」永代供養墓はお骨があろうと無かろうとご先祖の供養になるから一人10万円で180万円と言われ、やはり自宅近くの永代供養墓にした。初めに期待をさせてしまった私たちもいけなかったが、その後のお寺さんとの話がとても気まずく大変だった。

私どもの経験では一人30万円で上限は100万円なんて言うお寺もありました。

ご相談いただく方でも、多いのが今あるお墓で永代供養をお願いしたいという方が多いのですが、お寺に永代供養をお願いすると皆さまが思っているより高額な供養料のお寺が多いです。また、ある地域で伺った話だと石屋さんがお寺さんに「墓じまいでみんな出て行っちゃうとこの先誰も入ってこなくてお寺の経営が出来なくなるから永代供養墓を作ってお寺にご遺骨を残してもらうようにしていった方がいい。そうすればお参りに来てくれて、供養料など檀家の付き合いは続けていける。檀家を抜けてご遺骨まで引き上げたら二度と来ることがなくなってしまう」と永代供養墓建立の営業をかけているそうです。一度簡単にお寺さんに話してみて探っておくことも大切です。

【事例2】

後継ぎがいないのでお寺に墓じまいを申し入れたが・・・

子供もいなくお寺さんに迷惑をかけないようにと永代供養のついた納骨堂を求めて、お寺さん墓じまいの申し入れをしたら、今後自分が亡くなったらお寺に入ってくる予定だったお布施を置いていかないと出ていくことはできないと言われた。先代の住職とお父様が知り合いだった為、ご先祖は皆さん院号 居士・大姉の戒名を貰っていて、最低200万円を置いていくように言われた。弁護士さんとお寺の本山に相談したら払う必要はないと言われ、再度お寺に話をした。結果的にお経料として20万円を払う事になったが、お寺さん指定の石材店で工事をするように言われ、他の石材店で30万円の見積もりを貰っていたお墓の撤去工事に90万円かかった。200万円は払わなくてよくなったが石屋さんが高い請求をしてきてお寺に60万円のバックマージンを払ったのかと思っている。

お寺さんによっては、指定業者との癒着でお檀家さんからもお金をもらい、石屋さんからもお金をもらう所もあります。石材店ではお寺さんの中で工事をする場合「お水代」としてお寺さんに包む事もあります。以前の経験でお寺さんに工事代金の35%を支払うので指定石材店にして欲しいと交渉をされた事があるというお寺さんに会ったことがあります。建墓の際にお水代をお寺さんに持って行ったら「一桁足りません」とお手紙を頂いたこともあります。今回のお寺さんは直接お檀家さんから頂くことができなかったので石材店からもらったのかもしれません。基本的には全てお気持ちの範囲内で行うお布施になりますので必ず支払はなければいけないわけではございません。

【事例3】

住職との付き合いが大変で墓じまいをしたけど・・・

祖母が名義人になっている先祖が眠るお墓を、孫の三姉妹で改葬したいが話ができない。その理由は、祖母は気が弱くお寺さんに言われることは必ず受け入れてしまう性格で、「曾孫が生まれたから曾孫の為にお経をあげておいた。」など、何かにつけてお寺から車で片道2時間近くかかる祖母の家に訪問しては多額のお布施を請求する。母は祖母と同居をしていたので、祖母が電話に出ないように、無理なお布施は支払わないようにと守っていた。その母が急に病気で亡くなり、それぞれ家庭を持つ三姉妹は祖母を守ることが出来なくなり、そのお寺から改葬をすることになった。母が亡くなったことをいい理由に「お母さんはずっとここにお墓を持っていたいと言っていたのに改葬は許可できない。」「お母さんは私に戒名を付けてもらいたいと言っていた。葬儀と戒名代を持ってこないと許可しない。」「世間一般的に改葬許可申請書に埋葬証明の印鑑を捺すのは1捺し5万円だ。」など、色々な嘘と高額な請求で話が進まなかった。母は生前から檀家を抜けたいと自宅裏にある都営霊園の抽選に申し込みをしていた。抽選のために必要な埋葬証明書は以前から頂いていたので、その埋葬証明を使い、改葬許可申請は出来たが、「証明もした覚えがない。偽造だと」言って話が進まない。お墓を建ててくれた石屋さんに相談したが、「お寺さんとの関係もあるのでその事は直接お寺さんと話を付けてくれ」と言われ、インターネットでお寺さんと交渉をしてくれる墓じまい屋さんに相談し、墓じまい屋さんから交渉してもらったが、変わらず話が進まず。墓じまい屋さんから紹介してもらった弁護士さんに相談し、弁護士さんから電話を入れてもらうと、すんなり話が進み、無事に檀家を抜けてお墓を引き上げることが出来た。

ここまでこじれたのは本当に稀で本当にあった話です。とても独自の考えを持ったお寺さんでした。私どもが話をしても何かにつけてお金の話をされ、弁護士さんを紹介させて頂きました。事前に埋葬証明をお寺さんに貰っていたので、改葬許可書の取得は簡単にできたことがとてもよかった事で弁護士さんに足を運んでもらうことなく、書面と電話だけの対応をしてもらえ弁護士費用もさほどかからずに解決して頂けました。

【事例4】

お寺に墓じまいの申し入れをしたが・・・

近所に両親が入っている墓地があり、住職が代替わりしたことにより何かとお金がかかるようになったことをきっかけに墓じまいをしようと動き出した。行先を決めて、日ごろから家業で付き合いのある石材店にお墓の撤去工事の見積もりを出してもらったが、お寺さんに話をしたら50万円の離檀料の請求があり、お墓の撤去工事は出入りの石材店に見積もりをしてもらいその料金はお寺に支払うように言われた。お寺の事なので領収書は出ないと住職に言われていた。自身で頼んだ石材店の撤去工事見積は17万円、お寺さんから言われた見積もりは55万円。あまりにも高いのでお寺さん指定の石材店に伝えたが、この金額がかかると言われ話が進まない。お寺に言っても他では工事をさせないという返事しか来ない。指定の石材店は日本でも大手の石材店だったので領収書の発行ぐらいはしてくれと頼んだが、その石材店も領収書は出せないと取り合ってもらえない。この人たちと話している時間が勿体ないと思いそのままいわれる額を支払った。

ご相談いただいた檀家さんは住職が小さい頃からの付き合いで、とてもその様なことを言う人じゃないと思っていた分、「住職にも石材店にも裏切られた気分だ」と落ち込んでいらっしゃいました。恐らくはその指定石材店さんも今後の仕事の付き合いを考えればお客様に説明するのも苦しかったのだと思います。石屋さんからしてみると墓じまいの協力をすると檀家を減らしたくないお寺さんからは嫌われてしまい利益の多い新しくお墓建てる仕事がもらえなくなってしまう。そんな事から考えてもお寺さんの言う事を聞かざるをえなかったのだと思います。ただ、この先そのお寺さんと付き合っていく子供さん、お孫さんはもっと大変だったと思いますので、今回縁が切れてよかったのではないでしょうか。

【事例5】

お寺に墓じまいの連絡をしたら高額な請求書が送られてきた・・・

娘しかいないので都内にある近くの永代供養のついたお墓に移そうと思い、お寺に連絡をしたらお寺の弁護士さんから470万円の支払い請求が送られてきた。内容はご先祖一人一人の埋葬からの年数などをもっともらしく計算して算出した金額だった。何もわからずインターネットで検索した離檀トラブルを解決してくれる業者に問い合わせたら、手付金で60万円の請求があり、支払いを済ませ説明をしたら、解決するには弁護士が必要であと200万円かかると言われて断った。相談料の60万円は返金できないと言われた。話が進まず現在もそのままご先祖はお寺に残してある。

私が直接聞いた中でも一番高額の請求です。相談をした離檀トラブルを解決してくれる会社もひどいと思います。最近はインターネットで簡単にホームページが作れてしまい、相談をしてしまうと騙されてしまうケースもあります。また弁護士費用もその弁護士さんによって様々です。経験豊富な業者さんに依頼する事をお勧めいたします。

【事例6】

お寺に墓じまいの話をしたら住職に取り合ってもらえず話が進まない・・・

娘しかいなく、後継者がいなくなるので墓じまいを決意。まずは行先を決めないと話は進まないと思い、見学に行ったお墓の営業さんから説明を受けて霊園を購入し、お寺に墓じまいを申し出た。お寺さんからは「順番が違う、まずは寺に言うべきこと、そんな失礼な話はない。出ていくならば離檀料200万円を持ってこない限りこちらも話す気はない。そちらが話をしないで勝手に決めたんだから当たりまえだ」と言われたしまった。その後は電話に出てもらえず話が進まない。

お寺さんも檀家さんが減るのはとても困る事です。よくお客様からは空けたらどうせその墓地を再販するんだからと言われますが、実際にはほとんど新しい入檀希望者はおりません。都内の一等地にあるお寺さんでの例ですが、年間20件ぐらいの方が檀家を抜けていき、新しく入檀される方は年に2件との事です。地方であればさらに少なくなります。順番が違うというお寺さんの気持ちもわかりますが、話す側も気を付ける必要があると思います。お寺さんからしてみると恐らくは一番嫌なことは檀家を抜ける事、ただ二番目に嫌なことはそのまま連絡がつかなくなってそのままほったらかしにされる事だと思います。一度お寺さんに第三者から相談してみることをお勧め致します。

【事例7】

墓じまいの申し入れをしたらお寺さんが話を進めるたびに色々な要求をしてきた・・・

妻が一人娘で、義父が亡くなり、義父のお墓と横並び近所のお寺に一緒に申し込んだ。息子の家の近くに引っ越すことになり、自分たちのお墓はまだ建墓をしていないが、義父のお墓も一緒に引っ越しをしようと思いお寺さんに承諾いただいた。まずは石材引き上げの業者から連絡がきて、改葬許可申請書に埋葬証明の印鑑を捺すから持ってくるように言われた。しかし、その業者が新しく入るお客さんを探してこないと改葬は認められないと言われ、捺印してもらえなかった。改めて業者から連絡をすると、「販売計画書を持ってこい」と言って電話を切られてしまう。30年ぐらい前に墓域の整理をしてまだ半分以上空いている。何度も業者に足を運んでもらい、再販するための広告宣伝費を支払ってくれるのならばと業者が説明をしたが、それは出ていく人の義務だから、私たちに支払えと言われた。話が進まないのでそのままにしていると、一週間程でお寺から「まだ広告の打ち合わせに来ない」と連絡が入る。業者さんが打開策を伺うと、「閉眼法要代2件で30万円、お墓の撤去工事代2件で100万円を持って来い」と言われる。一件はまだお墓も建てていないので閉眼の必要があるのか?2件分は撤去工事も全くもっておかしい。最初の承諾をもらった時に20万円の見積もりを貰っている。それらを含めて業者に交渉をしてもうと、閉眼法要は2件で30万円/撤去工事代金は1件分の50万円をお寺に納め、納骨室はそのまま残し、石塔を私達負担で支払い撤去をしろと指示を出された。面倒なので言われた額を支払いやっと印鑑を捺してもらえた。

幼稚園もやっているお寺さんでどなたかに相談をされながら話が進んでいく住職でした。お寺には合計6回伺いました。「埋葬証明の印鑑を捺してやるから17時に来い」と言われ伺うと、何かとクレームを言って捺してくれないまま文句を言われ、毎回夜中の2時まで話をされるご住職でした。あまりにも印鑑を捺してくれないので市役所に相談をしたら、行政指導に伺うと言われ、その旨を住職に説明いたしましたら急激に話が進みました。お支払いになった額はだいぶ高額になってしまいましたが、改葬ができてよかったと思ってます。

【事例8】

両親も亡くなり、実家も解体をして、後はお墓を引き上げようと話を進めていた。叔母の嫁ぎ先が近くにあり、たまにお参りをしてくれていたこともあり、叔母に報告をしたら、せめて私がいるうちはお墓を残してほしいと言われ、解体撤去工事はキャンセルしてお墓はまだ残してある。

たまにある案件です。実家も無くなり叔母さまとしてはお墓がよりどころになっているのかもしれません。たとえ自分の親の遺骨でも、一度納骨をされると墓地名義人の許可が無ければ移動する事はできません。逆に名義人が改葬したいと言ってもご親族のご先祖になるのでそこには皆様の感情が入ってきます。お墓が残っていることが負担になるというのであれば当然早く引き上げた方が良いと思いますが、負担にならないのであればご親族とよくお相談されるといいと思います。お参りされている方がいるのならば分骨をしてくる方法やお墓の土を一握りだけでもご親族にお渡しされている方もいらっしゃいます。

【事例9】

お寺にある先祖代々のお墓を引っ越ししたいと住職に申し入れしたら・・・

実家の裏山にあるお寺さんの境内にお墓がある。自分達も実家を出て東京に住み、ご両親も亡くなり実家に誰もいなくなってしまったので、お寺さんに自宅近くに引っ越ししたいと申し入れた。先代の住職とは両親も仲良くしていたが、先代の住職も亡くなり、とても若い方が今の住職になっていた。お墓は6帖ぐらいあり、古いお墓が10基と両親が建てた新しいお墓が建っている。住職からは石屋さんから連絡をさせろとの事で、撤去の見積もりをした石屋さんに連絡をし、ご住職に連絡してもらうと、石屋さんは「お墓の敷地の土を2m全て入れ替えろ」「300万円以上の見積もりを出せ」など、あまりにも無謀な依頼を受けたという。金銭的な余裕も無いので、住職がもう少し大人になるまではそのままにしておこうと思ってます。

お寺さんの中でも檀家さんに抜けて欲しくない事から色々言われる事があります。最近では嫌がらせのように古いお地蔵さんがあったり、古い仏様の名前が彫ってあったりするだけでも土葬が無いかの確認の為に工事の時に「2m掘ったところで呼びに来い」などの指示を受けたこともありました。場所によっては2m掘るためにも周りのお墓に被害が無いよう大変な養生が必要になったりします。土葬堀の費用も決して安くありません。お寺さんにへそを曲げられてしますと余計な時間と余計なお金がかかる事もありますので話し方にも注意が必要です。

【事例10】

奥様の実家のお墓を墓じまいしたくて・・・

家内は女姉妹だけでお墓の後継ぎがいなくなるので今のうちに墓じまいをしようとお寺に相談した。そこの住職はいつも出てこない人で、いつも奥様の伝言になる。奥様からは住職に伝えますとだけ言われていた。両親の受け入れ先になるお墓屋さんに見積もりを依頼したら20万円弱の見積りを貰い、そちらに依頼するつもりでいた。後日、改めてお寺さんから「離檀料を添えて離檀を申し入れ致します。」と文言が記入されている離檀届が送られてきた。離檀料をインターネットで検索すると、割と高額な金額を記した記事が書いてあり、金額の指定も無かったので、一万円を入れて現金書留で離檀届をお送りした。その後、何も連絡が無かったので工事をお願いしていた石屋さんに依頼をして確認してもらった。石屋さんから連絡をしたら「撤去工事は指定の石材店で行うのでおたくとはお話できない」と言われたという。翌日にはお寺の指定石材店さんから55万円の見積もりが郵送で送られてきた。あまりに高いので指定石材店さんに電話をしたら、お寺さんに言ってください。と、全く取り合ってもらえなかった。お寺さんに連絡をしても石屋さんと直接やり取りしてくれと取り合ってもらえず、文京区の無料弁護士相談に行ったところ、その状況であればお寺に内容証明で「お寺の石屋さんから出していただいた見積額が納得いきません。何月何日にこちらで手配した石材店と工事に伺います。何かございましたらご連絡下さい」とだけ書いて石屋さんと工事に伺い、もしもお寺さんに止められるような事があったら、その場で警察を呼びなさいと言われた。結局、お寺さんからは何も言われずに20万円弱で工事をしてもらえた。

弁護士さんの話によると、お寺さんとしても悪いことしてる事はわかっているから、自分の名前で構わないので内容証明を送るだけでも、断ったら法的な動きに入ろうとしている事に気づくはず、法的な動きをさせたら自分達が負けることもわかっているし、面倒が増えることは当然気づくので、何も言ってこないはずとの事でした。当日は私に少し嫌味は言っておりましたが、無事に工事も終わり、私もとても勉強になり感謝しております。

まとめ

トラブルはいくらでもありますが、何もトラブルなく墓じまいができたケースがほとんどです。ただ話し方次第で変わってしまう事も多いですし、ネットに出ている情報は面白おかしく書いてあったり、各方向のお金儲けが絡んで書いてあったり。

相談を受ける方の中には、「どうせそのお墓を空けたらまた売るんでしょ!そうしたら儲かるじゃん」なんて言われることがありますが、人が使っていたお墓に入りたい方も、新しく檀家になりたい方もとても少ないです。

販売するとしても莫大な広告宣伝費がかかるので、そのまま残っていてもらう事がお寺さんにとってはとても安心なのです。今までお世話になったお墓なので、感謝の気持ちも必要です。お墓は思いやりの形です。ご先祖に対しての思いやり、ご先祖の子孫に対する思いやり、墓じまいも、思いやりだと思っています。

どうか思いやりの気持ちをもって墓じまいをすすめて下さい。気持ちよくスムーズに進むと思います。

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